イギリス経済をまわしてきたぜ!

本日12月26日。イギリスではこの日、血眼になった乙女達が戦場に挑む日である。


そう、イギリスの冬の風物詩、Boxing day(ボクシングデー)にあやかった大バーゲン。一心不乱にバーゲンに参戦する乙女達の戦いが、幕を開ける。

クリスマスの翌日である12月26日、イギリスやオーストラリア等の国々では殉教者を偲ぶ祝日であり、この日は「Boxing day(ボクシングデー)」と呼ばれている。ボクシングデーと聞くとスポーツのボクシングを思い浮かべてしまいそうだが、ボクシングデーのボクシング(Boxing)はBox(箱)。つまり、ボクシングデーとは、「箱の日」なのだ。Wikipediaによると、元々は教会が、貧しい人達のために寄付を募ったクリスマスプレゼントの箱(box)を開ける日であったことから、ボクシングデーと呼ばれるようになったという。また、使用人がいる裕福な家庭では、クリスマスの翌日26日を使用人の休暇にし、使用人達に箱にプレゼントを入れて贈ったことからも、ボクシングデーと呼ばれるようになったそうだ。


なぜボクシングデーに年に一度のバーゲンが開催されるようになったのかはわからないが、ボクシングデーはプレゼントを開ける日、ということから、企業が顧客にプレゼントを渡すという意味を込めて、バーゲンが始まったのかもしれない。

うんちくはさておき、そんなわけでセール!


セーール!!


セーーール!!!


以前ぽろちはエディンバラで初のバーゲンに参戦し、特に戦いに挑むこともなく楽々と戦利品を手にしたが、今回はブラックフライデーのような甘っちょろいバーゲンではない。年に一度の大バーゲンなのだ。「バーゲン?とりあえず何か買えるし大丈夫でしょ!」的なナメた気持ちで挑む方は、早々にリタイアしていただきたい。とにかく、ここは戦場。大バーゲンなのだ。そういうわけで、珍しくぽろちと配偶者はお目当てのお店を事前に調査し、密かに準備を進めてきたのだ。「エディンバラのバーゲン初心者?日本のバーゲンとは違うよ?無理でしょ」などと、ぽろちと配偶者がここでは外国人だからといって、ナメてもらっては困る。この戦い、破れるわけにはいかないのである。ぽろちと配偶者は万全の体調でこの日を迎え早速早朝に繰り出したのだが…。


…?


…??


…お分かりいただけるだろうか。人が、まばらだ。年に一度の大バーゲン初日、にもかかわらずエディンバラの中心街は閑散としていた。


かろうじて行列を見つけたが、行列を作る程の人数ではないのは一目瞭然。日本のバーゲンとは比較出来ない、非常に消極的なで闘争心のない行列だ。 この状況に、準備万端で挑むつもりだったぽろちと配偶者の戦闘力は、一気に0に急降下。拍子抜けしたと同時に、昨夜「明日のバーゲン、戦闘力100で挑むから今夜はポテト大盛りね!」などと言い訳にし、ポテトを大量に食べたことを恥じた。とにかく気持ちを切り替え、買い物をすることにする。


昨日は閉店していたマクドナルドには、ささやかな行列が…!


ここがぽろちと配偶者のお目当てのお店だ。


あ、はい…。「Superdry. 極度乾燥(しなさい)」です…。


イギリス在住日本人の方々から「バーゲン!バーゲン!と騒いどきながら、日本人のクセに奇妙な日本語が書かれた服が目当てかよ!ニヤニヤ買ってんなよ!」と呆れられて石を投げられそうだが、以前ご紹介した「Superdry. 極度乾燥(しなさい)」がどうしても欲しかったのだ。


Superdryと書いて、スペルドリ。やはり何とも奇妙な日本語のオンパレードだが、何故か気になってしまい頭から離れなくなるのが、 「Superdry. 極度乾燥(しなさい)」の魅力。さすがに日本で堂々と着る気にはなれないが、ここは外国なのでそんなことは気にしない。エディンバラで「Superdry. 極度乾燥(しなさい)」を着ている日本人がいたら、それはぽろちと配偶者なのでぜひお声をかけて頂きたい。

ぽろちが買い物を楽しんでいる間、「バーゲン王に俺はなる!」などどバカなこと言ってやる気を見せていた配偶者は何をしていたかと思えば、当初の目的を忘れて「Superdry. 極度乾燥(しなさい)」店内の撮影に勤しんでいたらしい。何とも飽きれたヤツである。
そういうわけで、配偶者渾身の動画をご覧いただければ幸いである。


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