何の混雑か気になったぽろちと配偶者が、St Bernard's Wellに近づいてみると、何と、いつもはクローズしているSt Bernard's Wellのとある扉が、数時間限定で開放されるという、Doors open dayだった。
Doors Open Dayとは、普段は立ち入る事ができないエディンバラにある120個以上の公共の建物が、限定で一般開放される日のことである。エディンバラに越してきた年に、一度行ってみたことがあるが、よくわからず、ただふくろうと戯れただけで終わった。なので、ぽろちと配偶者の記憶から、Doors Open Dayのことはすっかり抜け落ちていた。
いつもの散歩コースにあるとはいえ、正直St Bernard's Wellのことは全く知らない。知っていることといえば、St Bernard's Wellは、時にストックブリッジの代名詞的な存在で描かれることがあるというくらいだ。せっかくの機会なので、早速普段は開かずの扉であるSt Bernard's Wellへと、入ってみることにした。
まずは、こちら。上の部分である。
Bernard's Wellの歴史をかいつまんで説明すると、こうだ。1760年に天然の泉が見つかり、その水が健康にとても良いという噂が、瞬く間に人々に広まったそうである。ある人達は、傷ついた脚から全盲の目まで、全てを治す水であると主張した。またある人達は、水素ガスのいやな音や大砲の洗浄液を思わせる味がすると主張。とにかく、謎の水である。
それからしばらくして、1789年にアレクサンダー・ナスミス氏によって、Bernard's Wellが設計され、健康の神様を表すHygeiaをデザインしたとのこと。上の写真に写る像が、その神様である。しかし、皮肉な事に、1940年に、この井戸はエディンバラの健康医療役員によって、閉じられてしまったそうである。
下の扉はこちら。
普段は開かずの扉となっている所為なのかもしれないが、 ゴム手袋をしたお掃除おばさんが、何故か雑巾を振りかざして終始拭き掃除をしていた。何でせっかくのDoors open dayに掃除をするのか…。掃除するなら前もってして欲しい。まさかこのおばあさんもDoor open dayの時にしか入ってお掃除ができないのだろうか。せっかく写真を撮ろうとするも、まるで私を写せと言わんばかりに、必ずばっちりお掃除おばさんが入り込んでしまうため、泣く泣く撮影を断念。ぽろちと配偶者と同じく撮影をしようと試みた方々が、お掃除おばさんに「ちょっと写真撮りたいんで…」と控えめにお願いしていたが、お掃除おばさんは「私は掃除中だから!」と言って、断固として退いてくれなかった。
大変お見苦しいが、かろうじて撮影できた一枚だ。中に入ると真ん中には謎の像があった。カビ臭い空気が立ちこめていた。
現場からは以上である。
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