はじめに、「働け!イギリス!」とは、25日クリスマス当日にエディンバラ市内を散策し、営業しているお店が少ない中、あえて営業しているお店を探そう、という企画である。企画を立ち上げたきっかけは、日本にいた頃、「25日クリスマス当日のイギリスは、街はゴーストタウンと化し、どこもかしこもお店は閉店、鉄道までもが完全休業状態である」という情報を、小耳に挟んだからだ。
これを耳にした時、ぽろちは、「まあ確かにお店は閉店しているかもしれないけど、一部のお店でしょ?それにまさか駅が休業するわけないし」と、軽く考えていたのだ。
しかし実際に調査のメスを入れた一昨年と昨年、ぽろちと配偶者は閑散としたエディンバラ市内に驚いた。そして、クリスマスもお正月すらも働く日本を思いながら、「働け!イギリス!」とイギリスに喝を入れてきた。
予め断っておくが、ぽろちと配偶者は、クリスマス当日にお店を閉店するイギリスの姿勢を、ディスっているわけではない。日本人にとって大事な年末年始でさえも、なかなか潔く閉店できない日本も、せめてお正月ぐらいは閉店して休んでもいいのではないかと思っているくらいだ。この閑散とした街の写真が、どなたかの目に止まり、潔く休む勇気を掻き立てるきっかけになればいいなと、密かに思っている。
さて、これまでクリスマス当日、エディンバラの街の中心とも言えるプリンセスストリートをメインに調査をしてきたが、今年は視点を変えて、住宅街から攻めていきたいと思う。
まずはぽろちと配偶者行きつけのWaitrose。もちろん、閉店だ。
しかし…この時のぽろちと配偶者は、焦りを感じていた。一枚でも多く、ゴーストタウンと化したエディンバラの写真を撮影したいぽろちと配偶者だったが、 何故か車通りも人通りも、多いのだ。しかもWaitroseの前のバス停には、数名程の方々が立っており、バスを待っているようだった。例年通りにいけば、ぽろちと配偶者しか歩いていない感じなのに!
住宅街だからこそ、車通りも人通りも多いのだろうか。 ぽろちと配偶者は街へ向かうべく、このままストックブリッジを歩いた。しかし…。
お店やってる…。
レストランも…。
おそらくこちらのお店は中東系、そしてチャイニーズレストランのため、クリスマス関係なく営業しているのだろう。閉店しているお店が多いなか、営業しているお店は大変貴重だが、ゴーストタウンを撮影したいぽろちと配偶者には、なかなかの敵であった。
さらに歩を進めると、何と、フレンチダイニングカフェであるCafe Rougeが営業しており、そのやる気をイギリスに向け、誇示せんばかりに高々とフランスの国旗をはためかせているではないか。
調べてみると、クリスマスデー・メニューなるコースを提供しているらしい。恐るべし、Cafe Rouge…。
その後も街へと向かうが、例年よりも何故か人が多い。
やさぐれたぽろちと配偶者は、去年もクリスマスの盃を交わしたパブ、Standing Orderに入店した。
やる気のひとかけらも感じられないスコテッシュ訛のスタッフから、ビールとラムコークを低姿勢でオーダーし乾杯。
今年の「働け!イギリス!」は、「働いていた…!?イギリス!」だったようだ…。
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